「NTT様のギガらくWi-Fi」でさえ、この有様。
無知な業者が多数入るとこうなります。
問い合わせを受けたのは電子カルテの入れ替えについて検ある事務長さんからご相談を受けました。
「電子カルテの入れ替えを検討しているけど、どうしても決断しきれない」とのこと。
ヒアリングを進めていくと、その迷いの根本にあったのは、ネットワークの不安定さ。
「インターネットが断続的に切れるんです…」という一言に、嫌な予感がしました。
・有線LANでさえZOOM切断されるレベル
・Wi-Fiは目の前にアクセスポイントがあってもほとんどつながらない
・ネット業者に何度も依頼したが改善されない
・機器の見直しもされた“はず”なのに、状況は変わらない
これはちょっと重症かもしれない。そう思い、思い切って現地へ。
……そこで目にしたのがこの状況。
NTTのギガらくWi-Fiが、なぜかこんな場所に設置。
すぐ近くにPCは2台しかないのに、8ポートのHUBがなぜか満員。
LANの集約場所でもないのに、院内には5〜8ポートのHUBが20台以上。
それに接続されているPCは、合計しても10台程度です。
これでは通信トラブルが起きて当然です。
全国のネットワーク業者様、こういった設計で数十万円のリースを組ませて、本当に良心は痛まないのでしょうか?
不安定な通信環境を放置するのは、もはや業務妨害。医療現場では「命の妨げ」にもなりかねません。
「なんとなく繋がってるから大丈夫」では、電子カルテは動きません。
「安定して当たり前」の通信インフラを、今こそ見直す時です。
「LAN集合場所は、まさに地獄でした。」
この写真の中には、20年前のHUBから最近導入されたHUBまでが計8台、さらにルーターが4台。
それらが何の目印もないまま、むき出しで放置されていました。
実はこのような状態、医療機関では決して珍しくありません。
理由は明確で、各メーカーが自社製品だけを設置して満了後は撤去しないからです。
古いHUBがそのまま残され、新しく入った業者は「つながればいい」とばかりに、既存のHUBに追加接続して放置。
結果、誰が何を設置したのかも、どの機器が何のためにあるのかも不明。
唯一、電子カルテ業者のリモート接続用ルーターにシールが貼ってあるだけ。あとは無秩序なまま…。
さらに、HUB同士をつなぐLANケーブルは老朽化し、被膜が破れかけているものも。
こうしたケーブルが、院内の通信インフラの根幹を担っている状態です。
この状況でネットワーク障害が起きないわけがない。
そして、障害が起きても原因を特定するのはほぼ不可能です。
通信が「なんとなく動いているから大丈夫」では済まされない時代。
医療現場だからこそ、見えない足元(インフラ)に、真剣に向き合う必要があります。
気になるお値段は
LAN工事は外注、ビバウェルでは訪問料+古いHUBを全撤去してHUB交換のための費用をご請求。
項目 | 数量 | 単価 | 金額 |
SPOT訪問 | 3式 | 50,000 | 150,000 |
交通費 | 150km(片道25km) | 100 | 15,000 |
HUB16ポート | 3式 | 28,600 | 85,800 |
HUB8ポート | 3式 | 7,200 | 21,600 |
合計 | 272,400 |
事前の聞き取りは、事務長フォローサービスのモニター期間中でしたので無料範囲内で実施。
このケースでは当社自体がネットワーク構築業者として立ち振る舞い、事務長フォローの範囲を超えているため、オプションとしてご請求させていただきました。もちろん事務長様が自ら実施したい、フォローだけでいいということであればそれも対応は可能ですが、お時間はかなり要すると思います。
訪問回数は3回
- 初回訪問で全体像を把握し、その後も事務長フォローサービス内で各業者とのやり取りを依頼。
- 2回目の訪問で、新設したLANに新しいHUBを接続し業務に支障が出ないかを確認。
- 3回目の訪問で、古いHUBやLANなどを撤去。
結果は、、、
・有線LANでさえZOOM切断されるレベル
➡無線LANでさえZOOM快適なレベルへ
・Wi-Fiは目の前にアクセスポイントがあってもほとんどつながらない
➡院内の隅々まで快適なギガらくWi-Fiが届く
・ネット業者に何度も依頼したが改善されない
➡ネットワークモニタリング機器が環境上使用できないことが判明 ➡撤去
➡同会社の導入した迷惑電話防止機器も半年前から故障していることが判明 ➡交換手配
・機器の見直しもされた“はず”なのに、状況は変わらない
➡撤去したHUBが20基合計150ポート、LANケーブルは90Lゴミ袋3袋ほど、どこら辺を見直したのか、、、
今回の作業をもって、快適なインターネット接続と、整理された院内LAN環境が完成しました。
導入したHUBには、それぞれのセグメントに対応したポートを、必要十分な数だけ適切な場所に設置。今後の機器追加にも柔軟に対応できる構成としています。
さらに、課題となっていた電子カルテの選定についても同時に対応。旧システムのネットワークを維持しながら、新たな電子カルテ用ネットワークを新設し、両システムを併用したままの移行を実現できたことは、非常に大きな成果といえます。
電子カルテのメーカー変更に際しては、PACSやレントゲン、エコー、心電図といったモダリティ機器の業者が関わることが多く、“ネットワークをよく知らない営業担当”が、接続できそうなところにLANを無断で差し込むという問題が頻発します。
こうした混乱を防ぐためにも、誰が見ても構造が理解できるネットワーク設計を行っておくことが、将来的なトラブル回避において非常に重要です。
もし、同様のネットワークトラブルや電子カルテの入れ替えに際してお困りのことがございましたら、どうぞお気軽にビバウェルまでご相談ください。
現場を熟知した立場から、実用的かつ再発防止を見据えたご提案をさせていただきます。